サンプル完成… karoo という靴 。

兵庫県は明石にある 靴と小物の小さな革工房

アトリエわっか で作られた靴のサンプルたち

完成した2つ目の靴は スリッポンタイプの革靴です

 

この靴の名前は  karoo ( カルー )

 

名前に深い意味は … ありません

出来上がった時の 見た目の雰囲気と

正面から見たときの 靴の顔で決めました。

裏革を使用せず 、足を包む部分のベースは一枚革で形成していて

その上にまるでポケットのように もう一枚 革を被せています

また、踵には芯材をいれていないので

踵を踏んで履くことができるようになっています

 

なので、脱ぎ履きが とても楽なのです

 

作り始めたきっかけが…

気軽に履けて、ちょっとそこまでのおでかけも 楽しめるような革靴が欲しい

ということが1つのコンセプトだったので

個人的見解ですが … イメージ通りの仕上がりになりました

 

シンプルにまとめられたデザインに

革底で作られた 少し大人なスリッポン

 

足を包むような履き心地 …

 

是非一度お試しいただきたい靴になりました

 

明石にお越しの際はぜひお試しを…

 

つづく。

サンプル完成… rogue という靴 。

コツコツと 作り進めていたサンプルも いよいよ完成

アトリエわっかでは 今のところ4つのデザインの靴があります

その中の3型が今回できあがりました!!

それを1つずつ紹介していきたいと思います

今回は上の画像にも載せている靴

 

名前は rogue ( ローグ)

 

「始まり」の意味をもたせた靴

直訳ではそんな意味ではありませんが…

感覚的にとらえてもらえたら幸いです

 

サンプルで作ったのは

濃紺のオリジナルレザーを使用したものと

淡いキャメル色のレザーを使用したものの 2足

 

正面からの 10個の紐穴が特徴的な見た目と

後ろ姿からは 長めのカカトタブがチラリと見え

横から見ると ポコっとしたつま先がよく目立つよう

色んなスタイルに合わせやすいように

なるべくシンプルにデザインしました

 

今回のサンプルは単色でまとめたものにしましたが

パーツごとに色んなレザーを使用してカラフルにすることも◎

使用する革で大きくイメージが変化しますので

徐々にですがいろんなバリエーションで作っていこうと思います。

 

明石にある 小さな工房で生み出される靴たちの

まずは顔と名前を憶えてもらえると嬉しいです。

 

つづく。

いちまい一枚 積み重ねて

アトリエわっかの靴作り

サンプル作りも佳境を迎えております

 

明石の片隅に 自分で作った工房では

ひとつひとつの工程を

コツコツ 手作りで行って靴作り

 

ヒールの積み上げの工程からはじまったサンプル作り

 

いちまい一枚 積み重ねていく…

 

ヒールに使用しているのは

革底で使用しているものと同じ革

トップリフト(地面に触れるところ)には

靴用の硬化ゴム or 革とゴムが使われた天革を使用しています

 

それをいちまい一枚貼っては切り揃え

釘で固定しては積み上げる…

 

その繰り返しで ヒールの部分が出来上がります

そして、ヒールをすべて切り揃えたら…

ヤスリを使い 切り揃えた部分を更になだらかになるよう整えていきます

 

ここまで 出来上がると

一見出来上がったように見えます

 

実際、もう履ける状態には なっています  が、

 

ここからが仕上げの工程です

 

仕上げの仕方はきっと色々あると思いますが

アトリエわっかでは 基本的にロウを使ってコバを加工していきます

色白のヌメの色からロウを使い

飴色や黒色に姿を変えていき …

 

後は中敷きを入れると…

 

 いよいよ完成です…!

 

つづく 。

革底が縫われた後は…

コツコツコツと進めている

アトリエわっかのサンプル靴作り

今日も明石の片隅にある工房で靴を作ります

 

前回は革底を縫う前まで でしたが…

 

革底が縫われた姿が 上の画像です

 

靴を作ったことのない人は

あまり見かけることのない この姿

 

薄く切り開いたところに縫いをかけています

縫い終わると 開いている部分を元に戻し

糸を隠すことによって 革底のままで履いた時にでも

縫った糸が切れにくいようになっています

 

底縫いの時には一旦木型を抜いているので

縫いが終わったら、まずは木型を入れ直し

 

そして、ペロっと 切り開いていた部分を元に戻して

 

次にするのは ハチマキ と呼ばれる革を踵部につけていきます

 

これが ハチマキ が取り付けられた様子

 

よーく見ると、踵のところが2段になっているんです

 

そもそも ハチマキ …?!

って思う方もいらっしゃると思いますが

斜めに傾斜のある幅2・3㎝の細革の名前です

 

変わった名前なんですが、これを踵部に付けることによって

ヒールを積み重ねていく前に 底面を平らにすることができる優れもの

 

少しずつですが

徐々に靴の姿にカタチを変えていくサンプルたち

サンプル靴作りもそろそろ終盤戦…

 

つづく。

革の底を付けると 。

アトリエわっかのサンプル靴作り

つり込みまでの工程が前回までに行われ

今回ご紹介するのは 底付けの工程

 

アトリエわっかで作られている靴は

基本的に革底を使用しています。

 

革底には 表革(アッパー)に使われている革とは違い

硬く分厚い ベンズ と呼ばれる丈夫な部分を使っています

そんな革底を貼り合わせた後

手作業で切り揃えていきます

 

特に目安があるわけではなく

フリーハンドで形を整えていき

 

なだらかに なだらかに

 

理想のカタチを思い描きながら

 

切ります 切ります

切り揃えたら上の画像の様に

分厚い革を一皮むくように切り開き

そこに1本の道になるような溝を掘る

 

初めて見たら…

なにこれ?!ってなるかもしれません

 

この溝が底を縫うときに目印になります

俗にマッケイ製法と呼ばれている作り方をしています

足元に切り落した革の切れ端

集めてみると革の山

底が付くとググッと靴のフォルムに近づきます

 

1足の靴ができるまで

色んな工程がありますが

この底付け辺りでそろそろ折り返しです

 

カタチが見えてからが長く感じる靴作り

ひとつひとつの工程を

ていねいに 丁寧に

気持ちを込めて作ります

 

兵庫県は明石の片隅の工房で

コツ コツ コツ と

気持ちを込めて作ります

 

つづく。

ワニと呼ばれる道具を使って

アトリエわっかの 靴のサンプル作り

きょうは つり込み と呼ばれる工程です

 

木型に中底を添わせたものに

縫製されたアッパーをかぶせ

アッパーを木型に添わせていく…..

 

この工程で使うのが「ワニ」と呼ばれている

変わったペンチのような カタチの道具

上の画像の右側にある 道具

 

引っぱれて 叩ける

両方をひとつでできる 便利な道具

そしてこれがつり込む時の 靴の裏

ダボっと開いているところを

ワニ と 釘を使って

キュッと 添わせていきます

 

このひとつの工程で

靴の顔(見た目)が決まる 大事な工程

 

と 言いつつも、

靴作りには他にも 大事な工程がたくさんあります

だから 靴作りは難しいと言われるのかもしれません

トントン トントン

釘を打ち

つり込みが終わった 後ろ姿…..

 

踵のタブも

ピンっと 真っすぐ立っています

 

まだまだ寒い冬の日の サンプル作り

明石の片隅にある手作りの工房で 靴作り

 

つづく 。

切る そして 縫い合わせる 。

 

本格的に始まったサンプル作り

明石の片隅にあるアトリエわっかの工房では

毎日コツコツ靴作り

 

靴を作ろうと思っても …

一朝一夕では出来上がりません

 

細かい作業も派手な作業も コツコツコツ

コツコツ コツコツ 一歩ずつ

いっぽ一歩の積み重ねで

靴が出来上がるんだと思います

 

工業製品は少し違うかもしれませんが…

ハンドメイドでは きっとそう

 

作り手によって作り方は違えど

きっと 誰もが手間暇かけて作っています

 

手間のかかる靴作り

でも愛おしい靴作り

 

きょうはアッパーの制作です 。

 

アトリエわっかでは 基本的に縫製はこのミシンを使って行います

昭和を感じる古いボディの このミシン

時に乱暴ものですが、いい仕事をしてくれます

 

裁断が終わったパーツを貼ったり、合わせたりしながら

ミシンでトコトコ縫い合わせ

 

そして 縫い終わったアッパーがこちらです

「靴」とはまだまだ呼べない この姿

立体に縫製されていますが

まだまだ平面に近い この姿

 

この子たちを木型に添わせて

立体に形成していきます

 

平面が立体に変化する…

なんとも不思議なこの感覚

どことなく不思議が多い靴作り

だから 何足作っても面白いのかもしれません。

 

つづく。

サンプル 作り はじめます 。

兵庫県は明石の片隅にある

アトリエわっかの工房では

ようやく本格的にサンプルの制作がはじまりました。

 

作り始めたのは

今年に入ってから

まだまだ寒い 真冬の季節でした…

 

寒さに弱いわたくしは

最上級に温かいヒートテックを上下に身に着けて

せっせこ せっせこ 作ります 。

 

まずは中底と呼ばれる 中敷きの下になる部分 。

 

木型に添わせた分厚い革を

木型に合うよう切っていく 。

 

 

木型の底面に

ピッタリ合うよう切り揃え

 

終わった頃には 切り落した革の山

 

靴のベースを作る作業

靴になってからは 見えない部分

それでも靴には 大事な部分

 

アトリエわっかのサンプル作り 始まりました 。

 

つづく 。

うちばねの短靴 ②

靴と小物の小さな革工房 アトリエわっか

神戸と姫路の間にある道路沿い

きっと知らない人は ビューん と通り過ぎてしまいます

明石の片隅にある アトリエわっか では靴作りが進んでいます。

 

作っているのは前回の記事の続き…

 

「うちばねの短靴」

 

上の写真は つり込みが終わった時の

釘が刺さったままの この後ろ姿

個人的に好きな角度の一枚です。

 

と、そんなことはさておき作業を続けます

つり込みが終わった状態から

厚みのある革底を貼り付け

更に丈夫にする為に 縫い合わせ

そこから本底で使用したものと同じ革のヒールを

一枚 一枚 積んでは切り、積んでは切りそろえると

 

それはもう靴のカタチ

 

後は仕上げの工程を経て…

 

僕なりの解釈で作った

 

「うちばねの短靴」   完成です。

 

柔らかいイメージの曲線で形成された靴のカタチに

紐はロー引きのもので締めやすく

カカトのタブ太く、そして長くしてワッカを作り

後ろからの見た目も個性的にし

底とヒールにはゴムを貼っているので滑りにくいようにしました。

 

春にたくさん履いてもらいたいと思い

使用したレザーは 淡い色味のキャメル色

それに色んな育て方ができる革です。

 

そのまま経過させるもの良し

クリームを入れて色を変化させていくのも良し

 

お好きなイメージに変化させていってもらえたらと思います。

 

27.0㎝のうちばねの短靴

ひとつのオーダーから生まれた靴

履く人を想って生み出した靴

 

喜んでもらえたら嬉しいです。

 

お渡しするのは出来上がってから少し先のお話。

また、ブログでご紹介します。

 

つづく 。

うちばねの短靴 ① 。

 

兵庫県は明石の片隅にある

靴と小物の小さな革工房

小さな小屋のような外観の アトリエわっか

その中では今日もせっせと靴作り

 

 

手掛けているのは

うちばねの短靴

日頃お世話になっている方へ作る靴

オーダーの内容は

 

「うちばねの短靴」

 

それだけです。

細かいデザインや革の色などなどはすべておまかせ。

 

ベーシック?

それとも…?!

 

色んなカタチを思い浮かべながら紙を切る。

 

木型と靴のデザインの両方が活き

せっかく履いてもらえるなら

お店では置いていないような

アトリエわっか らしい個性的なものを…

 

と思い このカタチに落ち着きました。

 

シンプルに でも個性的になれるよう

そんな想いを込めて

 

カタチが決まれば早速作り始めます。

 

革を切って、縫って、つり込むと…

 

出来上がりの靴の顔が見えてきます。

 

最初に紙で仮につり込んだときから

少しデザインも変え、

よりシンプルに見えるよう

できるだけステッチも少なくなるようにしました

 

ポコっとしたつま先

まぁるいラインの履き口

 

「うちばねの短靴」

 

僕なりの解釈で作り始めた1足の靴

おまかせでつくらせてもらっているくつ

 

気に入ってもらえるように

良い顔の靴になるように

気持ちを込めて作ります。

 

つづく 。